今日は冷たい雨。
どこにも行きたくなくて在宅ワークしていたけれど、夕方雨が上がったので、散歩へ出る。
近所のショッピングモールまで約20分。最近、駅前の書店がなくなってしまったので、そこが一番近い本屋ということもあって、よく向かいがちだ。
本屋に寄ってすぐに帰るつもりだったけれど、少し休憩したくなった。夕方5時だったのでもうコーヒーは飲みたくない。
マクドナルドのメニューを見ていたら、コーラフロートを見つけたので頼んでみた。(コーラフロートなんてマックに昔からあっただろうか)。
コーラフロートには個人的な思い出がある。
夏休み、福岡の母の実家へ遊びに行くと、夕飯の後によくコーラフロートが出てきたのだ。
コーラフロートを飲むためには、まず、おじいちゃんと手を繋いで、近所の自動販売機まで行かなければならない。夜道におじいちゃんの下駄の音がカランコロンと響くのが愉快だった。
コーラの大瓶のボタンを押すと、がちゃんと重い音を立てて大きな瓶が出てくる(あの頃はまだ瓶だった)。それを両手に抱えるようにして帰る。
おばあちゃんがガラスのコップに氷を入れ、コーラを分け入れてくれる。アイスを入れるから、7分目くらいまでにしないといけない。
レディボーデンのお得用の大きなカップから、スプーンでアイスを掬い、コーラのコップにそっと入れていく。アイスを入れると、コーラがもくもくと湧いてくる。
このコーラとアイスの間の、茶色くなったきめ細かな泡を、小さなスプーンで掬って食べるのが大好きだった。
マックのコーラフロートは、上にのっているのがソフトクリームのせいか、そこまでコーラは泡立たない。それでも、あのコーラとアイスの味が蘇ってきた。
もう祖父も祖母もとっくにいないのだけれど、幸せだった思い出はなかなか消えないものなのだな、と少し泣きそうになった。
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