12/20 BUMP OF CHICKENのツアーのこと

BUMP OF CHICKENのツアー「Sphery Rendezvous」が終わった。
音楽のことを書くのはあまり得意ではないけれど、いろいろなツアーレビューなどを拝読したこともあり、自分でも書き残しておこうと思う。

BUMP OF CHICKEN@福岡paypayドーム

正直なところ、このツアーが始まる前は、まあ、いつものように最初と最後の東京近辺の公演を2回くらい行こうかな〜くらいに考えていた。
ところが蓋を開けたら、私はリセールに応募したものも含めて、6カ所7公演に参加していた。

どうしてこんなに何度も基本的には同じ内容のライブ(1、2日目で少し違うし、アンコールは珍しい曲だったりもするが)に足を運んでしまったのか。
それはひとえに、こんなに素晴らしい時間は他にない、と感じたから。

とにかく体感2秒くらいで終わってしまう。それほど、疾走感がある。
宇宙船を感じさせるステージに、「メーデー、メーデー」という宇宙の救難信号が流れると、そこに現れる4人のシルエット。
藤原基央がギターを高く掲げると、数万人の腕に巻き付いたピックスモブが光の波となる。
高揚感に満たされ、1曲目のSleep Walking Orchestraが始まる。
それが呼水となって、観客の心は全てステージの上に吸い込まれていく。

全てがクライマックスのような集中力で歌われていく曲たち。
途中のMCで藤くんが「どんどんセットリストが削られていく。寂しい」と話す。
あっという間の出来事。まるで流星のように、流れては消えていく刹那の音の輝き。
真っ暗な宇宙の中で、小さな光を一人一人が放ちながら、共に揺れているのを私は目撃する。

本編最後は、窓の中から。この歌に感極まらない人はいないだろうと思う。
もともと合唱を想定された曲だから、全員が声を合わせる。
東京ドームでは5万人の声が巨大なドーム内にこだました。
一人一人の心にある喜びも悲しみも、すべてを包み込んでくれるような、壮大で慈愛に満ち溢れた歌。
救助隊から酸素が送られ、窒息しそうだった心が息を吹き返すように。

7公演、全てが素晴らしかったけれど、東京ドームは特に心に残った。
空間の広さとステージ、スクリーンの大きさの迫力が際立っていて、宇宙空間の中で、宇宙船BUMP号に乗り合わせたかのような感覚があったから。

東京ドーム。ステージにかかったリングが曲に合わせて動いたり光ったりする演出が素敵だった

ああ、本当に、音楽のことを書くのは難しい。
音楽誌のライターにはなれそうもないけれど、今書けることだけ、記しておく。

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