文学フリマに行ってみたいと思っていて、今年ついに(?)行くことができた。
もともと出版社に勤めていたときには、どちらかというと「作家を発掘する」という目的で参加してみたいと思っていたけれど、版元を辞めた今は、純粋に書き手のファンとして、またはちょっとだけ作家寄りの気持ちで参加することができた。
いや、そういう心持ちになったからこそ、参加できたのかもしれない。
個人的にはずっとメジャー志向で、インディーズをどこか下にみていたような気がする。
でも、もうマスなんかどこにもいない世界になった。インディーズがむしろ主流なんじゃないかとすら思う。
吉川トリコ先生の「小説家のトリ説」を買った。
なんと先生が在席されていて、手ずから購入させていただき、サインもいただいてしまった。Twitterで告知があったらしいが、気づいておらず、びっくりして恐縮してしまった。
文フリの後は、喫茶店やらホームやらでみんなが早速購入した本を開いている光景が可愛らしかったのだけれど、私もすぐに電車で読み始め、帰宅後ビール片手に読み切ってしまった。
それは、小説を書いている人たちからの悩みに、吉川先生がトリコ節で答えていく問答集だったのだけれど、なんだか胸が熱くなった。
こんなにもたくさんの人が、書きたいと思い、真剣に書くことに悩み、諦めようかと落ち込んだり、諦められずにいたりするのだな、と。
私も同じ沼にいる者だよと共感しながら、沼っていうのはいつか抜け出さなければいけない場所なのかもしれないと思ったりもして、ちょっとだけ複雑な気持ちにもなった。
そして、日記文学というのにも触れて、少し驚いた。
日記がすごく人気があって販売もされているとは知らなかった。
僕のマリさんの日記を買って読んでみたら、これが本当に面白い。人の日記がこんなに面白いとは、一体どういうことなのだろう。新しい楽しみを知った。
そして、そうかそうかとまんまと影響を受け、このブログもちょっと日記的な感じで書いてみようかなと思ったりしている。
売れはしないだろうけど(笑)。
コメント